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本講座のご紹介をさせて頂きます。

ご挨拶

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  「コンチネンス」というのは、英語の失禁(incontinence)の反対語である禁制(continence)を片仮名で標記したものです。この「コンチネンス」のもつ本来の意味は、我慢できる・自制心のある、といったものですが、こと排泄に限ると、失禁しない状態を意味します。しかし、広い意味では、「身体的・社会的に排泄障害のない状態」を指します。従って、「コンチネンス医学」は「排泄障害の予防・治療・管理に関する医学」を意味します。

  本講座は、この「コンチネンス医学」に特化した世界でも例をみない研究講座です。泌尿器外科学分野(本間之夫教授)を親講座として、アステラス製薬の出資によって、平成22年7月1日に新設された寄付講座です。研究目的は、排泄障害を基礎医学的・臨床的・社会的側面から総合的に捉え、その病態の解明、新規治療の開発、ケア方法の改善、患者のQOLの向上などを通して、コンチネンス医学の発展に寄与することです。

  排泄障害は人間の尊厳にかかわる重大な健康問題であります。私自身は、コンチネンス医学(continence medicine)という言葉に大変な愛着を持っております。それと言いますのも、1985年に、ロンドンで開催された第15回International Continence Society (ICS: 国際禁制学会) Annual Meetingに初めて参加し、それ以降、このICS学会で研究報告し、自分を磨くことを私自身の生きがいとしてまいりました。ICS学会は私を育ててくれ、国際的な交流の場を提供してくれました。ICS学会の参加者は泌尿器医のみならず婦人科医、理学療法士、臨床工学士、基礎医学者、看護師など多職種にわたるコンチネンス医学に関する専門家集団で、学会の目的は次のようにうたわれています。
"The aims of the International Continence Society are the advancement of basic and clinical sciences concerned with the function and dysfunction of the urinary tract, bowel and pelvic floor(国際禁制学会の目的は尿路、腸管、骨盤底の機能と機能障害に関する基礎医学ならびに臨床医学の発展に寄与することである)."

   私も、これにならって、私共コンチネンス医学講座においては、尿路の機能や機能障害のみならず、腸管や骨盤底の機能・機能障害も幅広く網羅する臨床医学的ならびに基礎医学的な研究に取り組み、コンチネンス医学の発展に貢献できたらと願っております。

コンチネンス医学講座 特任教授 井川 靖彦